炎のランナー

     1981年製作 
        (DVD化:2008年)

  監督:ヒュー・ハドソン

  脚本:コリン・ウエランド

  出演:ベン・クロス
      イアン・チャールトン
      イアン・ホルム

1924年 パリ五輪における二人のランナーの物語。

ユダヤの血をひいているために、言われなき差別と偏見を受けてきた ハロルド・エーブラムス。
彼にとって走る事は偏見に勝利することであった。
※ ハロルドの父は金融業で財を成した人物で、家庭は裕福だった。
  劇中で寮長のじいさんが、”金貸しだろ” と言うシーンがある。


かたや 宣教師の家に生まれた エリック・リデルは、神のため、信仰のために走った。
死力を尽くす時、神の祝福が得られるのだった。
  エリックはスコットランド人

ハロルドはプロのコーチに指導を受け、勝利に執念を燃やします。

一方のエリックは メダル候補にあげられながら、「神が定めた安息日(日曜日)には試合に出ない」 ・・・ 100m予選には出ないと言い出します。。

イギリスのオリンピック委員会の要人(王太子)や選手団団長の説得も頑として拒否します。
そこに、すでに 110m障害でメダルを取った選手が現れ(後の アンドルー・リンジー卿)、
「私はもうメダルを取ったので、私の400mの出場枠をエリックに譲りたい」 と提案します。
エリックや関係者はこの提案を受け入れ、エリックは専門外の400mに出ることになります。

ハロルドは 100m 金、200m 6位、4x100mリレー 銀。
エリックは 400m 金(47.6秒 当時の世界新)、200m 銅 の成績でした。

盛大な歓迎を受け凱旋するエリック。
ひっそりと一人駅に降り立つハロルド。
(勝っても、あまり嬉しそうじゃない・・・)
この違いはなんなんでしょう? ハロルドが感じている「潜在的な差別」なのか?

     

エリックはその後 宣教師として中国の天津に赴任、第2次世界大戦中にも帰国せず、1945年2月 日本軍の収容所で病死。享年43才。

ハロルドは引退後、弁護士、ジャーナリストとして活躍し、1978年没。 享年78才。

ちなみに 近代オリンピックの理念って、なんだったかなあ・・・
調べました。
「スポーツを通して心身を向上させ、さらには文化・国籍など様々な差異を超え、友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって理解し合うことで、平和でよりよい世界の実現に貢献する」

1927年、クーベルタンは こう言っています.
「もし輪廻というものが存在し、100年後にこの世に戻ってきたなら 私は自分が作ったものを全て破壊することでしょう」

ドーピングなど勝つためには手段を選ばない勝利至上主義、国をあげてのメダル獲得競争、開催地決定に伴う 委員への贈収賄・・・今では オリンピック貴族を支えるための商業イベントにすぎない・・・。

クーベルタンは予想していたのか・・・そうであれば凄い人だったんだね。


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